教育実習を終えて(2021年度卒 飯塚和生)

5/26~6/13までの3週間に飯塚和生(国際武道大学)が教育実習生として戻ってきてくれていました!田中先生が指導教官として担当し、3週間やり切りました。
実習を終えて感じたことを飯塚教生に聞いてみました!ぜひ、ご覧ください。
- 実習で印象に残っていること 実習中で最も印象に残ったのは「伝える」と「伝わる」の違いを実感したことです。初めての授業では、自分の中で「伝えたいこと」は明確だったのですが、いざ授業をしてみると、生徒にはうまく伝わっていないことに気づきました。田中先生から「生徒の反応を見ながら」とアドバイスを受け、次の授業から板書の工夫や生徒への問いかけを意識しました。すると生徒の反応が少しずつ変わり、学びが深まっていく様子が見えてきました。この体験を通して、授業は一方通行ではなく、生徒との双方向のコミュニケーションで成り立つものだと学びました。
- 実習で感動したことや楽しかったこと 体育の授業でバスケットボールを教えた際に1人の生徒が「全然入らないから嫌だ」と、最初は後ろ向きな姿勢を見せていました。私はその生徒に対してアドバイスを重ねながら練習に付き合いました。すると次の授業でシュートが入ると満面の笑みを浮かべ「やっと入った!」と喜んでいる姿を見て、自分のことのように嬉しかったのを鮮明に覚えています。技術を教えること以上に、生徒のやる気を引き出し、努力の成果を一緒に喜べる瞬間があるということを教育実習を通して知ることができました。
- 実習で苦労したこと 実習中、苦労したことは運動能力に差があるクラスへの指導の仕方です。私が担当した実技授業では、バレーボールを扱いましたが、クラスによって運動への意欲や得意・不得意に大きな差がありました。あるクラスでは、ゲーム形式の練習以外も積極的に取り組み、声を掛け合いながら楽しんでた一方、別のクラスでは、静かな雰囲気で、バレーボールが苦手な生徒が多くなかなか授業に集中できない生徒も見れました。その中で特に難しかったのは「どうすれば全員が達成感を味わえる授業にできるか」どうかという点でした。最初は全クラス同じメニューを行っていましたが、うまく機能せず、指導方法を見直しました。その結果、運動が苦手な生徒も楽しんで授業に参加してくれて、非常に嬉しかったの覚えています。 運動が得意なクラスとそうではないクラスへのアプローチ方法の違いに苦労しました。 ・
- 先生として母校に戻ってきてどのように感じたか 先生として母校に戻ってきたとき、懐かしさが一番にありました。生徒の頃は、授業を「受ける立場」でしたが、実習生として母校に戻った私は「教える立場」として学校を見ることになります。同じ教室、同じ体育館に立っていても景色の見え方が全く違って見えました。母校の生徒たちの姿に、自分の高校時代を重ねて見ることも多く「自分もこうだったな」「あの先生がこんな言葉をかけてくれたな」と教師の影響力の大きさを実感しました。母校という特別な場所で実習できたことで、自分の成長を感じるとともに「今度は自分が次の世代の力になれる存在になりたい」と強く感じました。
- 現役時代の思い出 現役時代の思い出は、部活しかありません。私はバスケットボール部に所属し、毎日練習に打ち込んでいました。きつい練習や思うように結果がでない時期もありましたが、チームメイトと励まし合いながら努力を重ねていく中で、「1人では得られない達成感」や「支えあうことの大切さ」を学びました。試合に出れない悔しさや、チーム内での競争もありましたが、それを乗り越えたからこそ、全国という大きな舞台で結果が残せたと思っています。
- 今の在校生や部員に伝えたいこと 今の在校生に伝えたいことは「今この時間を大切にしてほしい」ということです。私は当時、「毎日部活に行くのが当たり前」「授業を受けるのが普通」と思っていました。でも卒業して時間が経つと、あの頃の何気ない日々がどれだけ大切だったかに気づかされました。友達と笑ったこと、悔しくて泣いたこと、そのすべてが今の自分をつくってくれた大切な経験です。今はまだ、自分の将来や目標がはっきり見えない人もいるかもしれません。でも今を本気で生きることが、きっと未来の自分の力になります。うまくいかない時こそ周りを頼って自分を信じて進んでほしいです。この学校で過ごす時間が皆さんにとってかけがいのない宝物になりますよう心から応援しています。