vol.1 飛躍
こんにちは。
美濃加茂高校男子バスケットボール部副顧問の前田将秀です。
この度「AC前田のヒトリゴト」と題して、気になることやバスケットボールを通して想うことを少しずつ皆さんに共有させていただければと思い、このコンテンツをスタートしました。文才は全くと言っていいほどありませんが、最後まで見ていただけると幸いです。
~限りなき飛躍~
最初の話題として何をするべきか、、、ということを考えましたが、チームのモットーである『限りなき飛躍』に合わせて、近年の飛躍について語ることが一番いいのでは、と感じたため、この話題にしました。
昨年度美濃加茂高校の歴史を塗り替えるような成績を残してくれた素晴らしい代となったことは皆さんの記憶にも新しいでしょう。それによりたくさんの方が美濃加茂高校男子バスケットボール部を知ってくださるきっかけとなり、さらにはこのアプリを開設するまでの影響を与えてくれました。彼らはもちろんバスケットボールが上手であったことはあります。しかし、それだけでは準優勝まではいけなかったと思います。私なりに今彼らのことを考えてみると…
- バスケットボールに対しての情熱が誰よりもあった
- 根底が負けず嫌いであった
- 人の話を聞いてチャレンジできる素直さがあった
この3つが大きかったのではないかと感じます。
- バスケットボールに対しての情熱が誰よりもあった
昨年の3年生、特にスタートのメンバーはバスケットボールに対しての情熱がとてもありました。彼らが中学3年生の時、すでに「上手いな~」という認識はありましたが、ほかにも有名な選手たちはたくさんおり、そういった選手に比べると中学生の年代でそこまで注目されていたわけではない記憶です。そこから高校生となり、彼らの中でのバスケットボールに対しての情熱がさらに向上し、メキメキと実力を伸ばしていきました。
特に藤田大輝(現駒澤大学)に関しては、1個上に北條彪之介(現青山学院大学)、遠山広貴(現駒澤大学)の2人がおり、2年生の時には、なかなか自分のアピールできるチャンスが巡って来ず、使われてもPGという慣れないポジションをやらされ、調子が狂っている感じではありました。しかし、1,2年生の時に彼は「彪さん(北條彪之介)を超えたい」という想いで必死に自主練習を重ね、練習も真面目にひたむきに取り組んでいました。そういった下積み時代を乗り越え、3年生になってついに日の目を浴びるところまで彼は努力を続けたのです。バスケットボールに対しての情熱がなければ、その前に「俺は無理だな」と諦めていたかもしれません。それ以外の選手も皆もがき苦しみながらも情熱を忘れずに成長していった選手たちです。彼らの情熱はとてつもないものでした。

- 根底が負けず嫌いであった
学生スポーツはその代ごとにカラーが出ると私は思います。昨年度のチームのカラーは「負けず嫌い」でした。練習からチームメイトに負けることに対して、とても悔しがる姿がありました。そして、負けた時に普通の人間であれば、「相手が悪かった」とか「たまたま相手のシュートが入っただけだ」というように他にベクトルを向けてしまうものです。しかし、彼らは、「次は負けないようにこうしてやろう」「もう一回やらしてくれ」と自分自身にベクトルを向けていました。これは彼らに教えたわけではなく、根っからの負けず嫌いだったのだろうと感じました。競技スポーツをしていれば、誰だって試合で勝つために練習をしているはずですが、どうしても自分の中に甘さが出て、「これぐらいでいいや」となってしまう人が多いはずです。しかしながら、彼らは自分たちが勝つために必要なことを死に物狂いで取り組んでいましたし、『勝ち』に対してとても貪欲でした。この貪欲さと負けず嫌いが昨年度のチームのカラーであり、強さであったと思います。
- 人の話を聞いてチャレンジできる素直さがあった
これは特にスタートのメンバーに言えたことです。とにかく素直でした。人の話を素直に聞いて、まずチャレンジできる。私の指導に対しても彼らはしっかりと話を聞き、理解して、体現してくれる。これだけのことをやってくれると、指導しているこちらを「まだまだ自分も学んで、彼らのために成長しなければ」という想いにしてくれました。人間は成長していく過程で自分の固定概念が形成されていき、その固定概念を崩せなくなっていくことで、人のアドバイスを素直に聞き入れなくなっていくのだと思います。彼らは成長していく過程でも人の話を聞いて、それを実践できる『素直さ』を持ち続けました。それがチームを飛躍させた要因だと私は感じています。

この3点が彼らは非常に優れていました。それこそ勝者のメンタリティーをしていました。
2月のB.LEAGUEの大会を終え、3年生がいなくなった寂しさもありながら、昨年度のチームの残像を追いかけていました。昨年度のチームの面影は正直消えることはないでしょう。しかし、4月頭に私の考えが変わりました。
「去年は去年、今年は今年」
メンバーも変われば、チームの雰囲気もガラッと変わる。その中で昨年度のチームと全く一緒にすることは不可能です。その中で昨年度のチームが大切にしてきたメンタリティーの部分は今年も引き継ぎながら、今年は今年のメンバーでの戦い方がある、と思うようになってきました。
『今年のメンバーでの完成形は去年のチームではない。別の全く違うチームである。』
そのために美濃加茂高校のチームスタイルである強度あるディフェンスは変えず、彼らの長所が活きるようなバスケットボールができるのではないかと試行錯誤しています。
インターハイや日清食品トップリーグと続きますが、試合を通して飛躍していく彼らの応援をどうぞよろしくお願いします。

長々と書き記しましたが、次回の記事のタイトルは一切決めておりません。(笑)時期も決めておりません。(笑)文量もこんなに多くは書けないと思います。(笑)
忙しさの合間を縫って皆さんに少しでも情報が共有できればと思いますので、次回の更新もお楽しみにお待ちください。
ありがとうございました!